Monthly Archives: 4月 2014

4月26日(金)経堂・さばの湯 立川談四楼独演会

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開口一番/立川寸志/寿限無
立川談四楼/権助魚/浜野矩随

会場には学生さんがいらしてました。大学の授業の一環で、落語を見物されるのだとか。
さばけた先生ですな。

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 立川談四楼さん第二回深夜寄席、いよいよ本日(というか明日1時)です。
 予約期間は終わりましたが、杉江宛にご連絡をいただければ予約としてお預かりします。

 詳細はこちらをどうぞ。フェイスブック公式ページ、やこのブログのコメントなどでご連絡をいただければ結構です。どうぞよろしくお願いいたします。

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前回の深夜寄席の裏側・その2

前回のつづき)

 立川談四楼独演会「オールナイトで談四楼」の準備段階で気付いた、困ったこと。
 BiriBiri寄席には楽屋スペースがなかったのでした。

 たしか事前に打ち合わせをしたときには飲み物を提供するカウンターの横が二畳分ほど縦長に空いていたはずなのですが、それが無くなっている。カウンターの位置をいじった結果、物で埋まってしまったんですね。
 これ、まずいじゃん。

「イダさん、どうするんですか。楽屋は」
「え、ありますよ」
「あるって、どこに?」
「ほら、そこに」

 見ると、高座を設置する場所の天井に、カーテンレールが引かれていました。

「これで仕切って、中で待機していただこうと思って」
「え、高座が楽屋ってことですか」
「そうですが、いけませんか」
「ダメですよ、そんなの!」

 聞けば、少し前に声優さんの登場イベントがあって、そのときはステージをカーテンで仕切る形で開演までは楽屋化していたのだとか。
 ということは、アレですか。落語会が開演したら、カーテンが開いて、そこから落語家さんがこんにちはするということですか。

「ええ、そういう風に考えていたんですが」

 天の岩戸が開くんじゃないんだから。

 これは素人考えですが、高座はきちんと客席から別たれた場所で(いわゆる結界の内)、もちろん楽屋とも一緒であってはいけないと思うのです。楽屋から出て、高座に上がることで落語家は落語家の顔になる。そのために出囃子も鳴らして「これが本番」というけじめをつけるのではないでしょうか。お年寄りの落語家で、足が不自由な方などは、当人が高座に上がるまで幕を閉めさせておく、という形で昇り降りをするそうですが、なんにもないのに御開帳はいけませんや。

「あー、それじゃ、客席の後ろを潰して、そこを楽屋にしましょう」
「仕切りは」
「スクリーンがありますよ」

 あ、それはいいですね。

 というわけで、会場にいらしたお弟子さんの立川寸志さんと見習いの大塚さんにも手伝っていただき、なんとか無事に楽屋の設営ができたのでした。
 さあ、いよいよ談四楼さんのお出ましです。

(つづく)

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 立川談四楼さん第二回深夜寄席、まだまだ予約を受け付けています。

 こちらからご登録いただくか、フェイスブック公式ページ、このブログのコメントなどでご連絡をいただければ受付させていただきます。

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前回の深夜寄席の裏側・その1

杉江松恋です。いよいよ、今週末に立川談四楼さん独演会、第二回深夜寄席の日程が迫ってきました。
 終電でやってきて始発で帰る、酔狂な大人の落語会です。
 もう、予約は入れていただけましたでしょうか?
 まだの方はお早めに。こちらからご登録いただくか、フェイスブック公式ページ、このブログのコメントなどでご連絡をいただければ受付させていただきます。

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 ところで、前回の深夜寄席はBiriBiri寄席の杮落としとなる落語会でしたが、同時に私にとっても初めてお手伝いするプロの落語家の方の独演会でもありました。初めてだから、で済ませられる問題ではないのですが、とにかく当日はたいへんだったのです。

 何がたいへんかというと、まず会場がダブルヘッダーだったこと。午後十時半頃まで別のイベントが入っており、それが終わってから片付けをし、掃除をし、会場の設営をするという慌しさでした。
 午後十一時に会場に行ってみると、店主のイダさんはおらず、卓上には前イベントの懇親会の痕跡がほぼそのまま残っていました(店に来るときに前のイベントの人々と行き会ったから当然なのだけど)。
 さあ事だ。卓上を片付けるのはイダさんの領分だからいいとして、これから掃除をして、高座を組み、楽屋のスペースを確保した上で客席を作らなければなりません。頭がくらくらしましたが、まずは掃除を、と思って下足箱付近を掃くことから始めました。

 しかしあれだな。店においてあるホウキ、あれ使いにくいな。今度自前で買って持っていくか。

 BiriBiri寄席の高座は組み立て式です。一度でもお店にいらっしゃったことがある方は、「あれ、どこにステージなんてあるんだろう」と疑問に思われるかもしれません。普段は分解して脇に片付けてあるからです。飲食店などで高座を組む場合、テーブルを並べてその上に毛氈を敷く、といったやり方が普通なのですが、BiriBiri寄席の場合は、上が畳敷きになっているブロックを組み合わせています。知らなかったんだけど、出来合いのものでそういうのがあるんだって。
 これはやってしまえばすぐできます。厄介なのはお客さんにあてていただく座布団で、そのままだと埃が目立ってしまうので、ブラシなどで払わなければいけません。四十からある座布団をいちいち払っていると、結構な時間がかかるのです。

 そのうちに用足しに出ていたイダさんが店に戻ってきて、本格的に設営が始まりました。
 しかし、その時点でとんでもないことが発覚したのでした。えー、困るよ。

つづく
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完成後の高座。ここまでいくのが地味に大変でした。

4月27日(日)午前1時から立川談四楼深夜寄席です!

4月27日(日)午前1時、というか4月26日(土)25時から、新宿BiriBiri寄席において落語立川流真打・立川談四楼深夜寄席を開催いたします。
 どうぞふるってご参加ください。予約申し込み方法などは、おしまいにまとめておきます。

 2月に第1回を開催したこの深夜寄席、25時始まりという遅い時間にもかかわらず、多数のお客様にいらしていただけました。
 そのときの裏話などはまたこのブログにておいおい書いていくつもりです。

 とりあえず今日はそのときの演目を。

 立川寸志(開口一番) 間抜け泥

 立川談四楼 らくだ

 中入り

 立川談四楼 鼠穴

「らくだ」は長講で、下足番の位置で聴きながら、あ、今日はもうこれで元取っちゃったな、と思うほど素晴らしい出来でした。それが終わったのが午前2時10分頃でしょうか。中入りで休憩をとって再開が午前2時20分頃。3時から打ち上げとアナウンスしているので残り30分です。もしかすると短い噺で流すかな、と思っている中を談四楼さんは枕に。都会と田舎の違い、兄弟について、と話題が転がっていきます。

 一人のお客さんが「あっ」という顔をするのがわかりました。そう、「鼠穴」です。
「らくだ」ですでにおなかいっぱいになっているのに、そこへ「鼠穴」。
 午前2時30分の「鼠穴」!

 なんとも贅沢な時間でございました。本気になった落語家というのは、すごいねえ。

 ぜひとも次は、みなさんも客席で味わってみてください。深夜寄席は世の中にいくつもあるけど、本当の深夜寄席はここだけ!
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杉江松恋プロデュース オールナイトで談四楼2 終電から始発まで噺っぱなし

お申し込みはhttp://boutreview.shop-pro.jp/?pid=72495823まで。
 
 
[出演] 立川談四楼(落語家)

[日時] 2014年4月27日(日)  開場・午前0:30  開演・午前1:00  終演・午前3:00

[会場] Live Wire Biri-Biri酒場 新宿
     東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (Googleマップ)
    ・都営新宿線「新宿3丁目」駅 C6~8出口から徒歩5分
    ・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分
    ・JR線「新宿」駅 東口から徒歩12分
 
[料金] 3000円 (当日券500円up)

※全席自由。限定40席です。
※未成年の方はご入場できません。
※オールナイトの長丁場になります。お神酒、事前の景気づけはほどほどでお願いいたします。

※終演後、始発が動くまで談四楼師匠を囲んでフリーフード&フリードリンクの懇親会を開催します。参加費は3000円です。(当日参加は3500円)
 参加希望の方はオプションの「懇親会」の項目を「参加する」に変更してお申し込みください。参加費も一緒にお支払いただきます。

※ご注文者には整理番号をメールでご連絡します。
 お申し込み時に住所をご記入いただきますが、チケットの送付はいたしません。
 当日会場受付にて、名前、整理番号をお伝えいただければ入場できます。
 
※お支払い後のキャンセルは一切受け付けませんのでご注意ください。
 
※銀行振り込み決済の締め切りは4/25(金)午後3時、カード決済の締め切りは26(土)午前0時です。

お申し込みはhttp://boutreview.shop-pro.jp/?pid=72495823まで。

立川談四楼さん下北沢独演会(2014年4月15日)

偶数月の15日に下北沢で開かれる立川談四楼さんの独演会に行ってきました。

 長い歴史のある会で、今回で193回になります。えーと、6で割ると何年目かはわかります。

 開口一番は談四楼さんのお弟子さんで立川寸志さん、「のめる」。寸志さんは滑舌のはっきりした口調でとても聴きやすい。これまで何席か聴きましたが、前座でこれだけ安心していられるというのは良いことです。

 二席目は立川らく人さんで「饅頭こわい」。枕を振ったときは、「え、これで饅頭こわいにいけるのか」と思いましたが、無事に。ああ、志らくさんに憧れて入門した前座さんらしいな、というトーンの落語でした。

 三席目。談四楼さんにめくりが替わると、寸志さんから連絡事項が。ソフト化を見据えて今日の高座を収録するとのこと。おお、緊張しますな。間違えても携帯電話が鳴らないようにしなければ。
 登場した談四楼さんは、毎日3ツイートずつ投稿しているというtwitterの話題でまずご機嫌伺いをしたあとに、徐々に方向転換をしながら最終的には「大工調べ」へ。実は前回経堂・さばの湯の落語会でも同じ噺をかけていらっしゃいました。そのときは「年をとると口が回らなくなるのでたまには」と謙遜されての高座だったのですが、少しもそんなことはなく結構でした。今回はそれを上回る迫力の啖呵で、言い立てが終わると場内から拍手が起きました。談四楼さんの「大工調べ」は大家が素晴らしい。理詰めで棟梁をやりこめるので、聴いていてこっちまで腹が立つのですね。

 中入り後はまずスタンダップコミック芸人のナオユキさん。少し姿勢を悪い感じにして呟くように語る芸です。本当はスタンドマイクにもたれかかるようにされるのじゃないかな。マイクスタンドの調子が悪くて、手持ちのマイクでしたが、それでも引き込まれました。打ち上げで談四楼さん曰く、「明るい舞台もいいけれど、紫煙たなびくナイトクラブで聴くとたまらない芸ですよ」。なるほど。

「居残り左平次」。大ネタですね。この噺は前半で左平次が若い衆を煙に巻いていくところがポイントだと思っています。若い衆の口調が崩れてお里が知れるタイミングがいつになるのか、ということに注目して私は聴いています。後半では登楼した客の「うち勝っつぁん」のエピソードがちゃんと略されないであるのが良かった。あの「お家の一大事とばかり」というのが好きなんですよね。

 終演後はそのまま桟敷に残って打ち上げ。楽しゅうございました。

 次回は6月15日(日)開催とのことです。

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泉水亭錦魚さんとお会いしました

昨日、お忙しい中を泉水亭錦魚さんが打ち合わせに来てくださいました。

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 錦魚さんは落語立川流の二つ目です。元は立川談志の直弟子でしたが、師匠が亡くなったために今はその弟子である立川龍志さんの預かり弟子になっています。
 毎月8日に独演会を上野広小路亭で開催されているので、ご興味のある方はどうぞ。

 錦魚さんには二つ目の方を中心とした落語会を開いていただくよう、検討をお願いしました。ちょっとおもしろい仕掛けも考えているのですが、無事に決まりますかどうか。

 詳細が決まりましたら、またこちらでお知らせいたします。

 泉水亭錦魚さん 錦魚のブログ お知らせ編

立川談慶さんとお会いしました

そんなわけで早速立川談慶さんにお会いしてきましたよ。

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 立川談慶さんはお名前からもわかるとおり慶應義塾大学卒の落語家で、前座のころのお名前を立川ワコールといいます。あの下着会社を辞めて落語家になられたんですね。苦労の多かった修業時代のお話は、昨年出された著書『大事なことはすべて立川談志(ししょう)に教わった』に詳しいです。

 この写真は目黒区の某カフェで撮りました。談慶さんが目黒FMで「吉田木村の男塾」という番組にゲスト出演されたので(アーカイブはこちら)、その前にお時間を拝借して話を聞いていただいた次第です。

 談慶さんもBiriBiri寄席に出演されますよー。詳報をお楽しみに。

 

下足番から勉強しております

はじめましての方ははじめまして。
 杉江松恋と申します。
 普段は書評ライターとして活動をしております。

 私は今年で46歳になります。27歳のときにこの名前でライターの仕事を始めましたので、来年で20周年ですね。それに向けて、というような大袈裟なことでもないのですが、今年から新しいことを始めました。
 もう一度、ちゃんと落語を聴き始めたのです。

 父は高校の教諭でした。その学校には落語研究会がありまして、出身者には本業になられた方もいらっしゃいます。その影響で、私は比較的幼いうちから勉強会の切符などを頂戴して、出入りしていたんですね。もうなくなってしまった上野広小路の本牧亭(の建て直す前の古いほう)にも足を運んだことがあります。

 そんなわけで十代から二十代の前半にかけてはかなりよく聴いていたほうだと思うのですが、ここしばらくはちょっとご無沙汰しておりました。聴かないわけじゃないのだけど、特定の落語家を追いかけるほどには元気がない。義務教育の子供がいて、それを置いてまで寄席やホールに出かける気になれなかったというのも一因としてあるにはあるのですが、まあ、要するにサボっていたわけです。

 昨年の暮れぐらいから勉強を再開いたしました。
 いやあ、落語家さんが増えていて把握しきれないです。

 以前と環境が変わったのは、私が新宿五丁目にあるBiriBiri酒場というところで定期的にトークイベントを開いていたことです。そこで二年近く人前で話す仕事をしてきて、ふいに閃いたことがあったのです。

 あ、ここで本物の落語を聴けたらいいな。

 と。使える箱があるのに、もったいないですよね。
 一つ問題があって、BiriBiri酒場の店主であるイダさんは大阪の人なんです。だから東京の落語界には明るくない。お声をかけようにもどこから手をつけたらいいのかはわからないという。

「ほんなら、杉江さんがプロデューサーをやられたらええのとちゃいまっか」

 とインチキな大阪弁で言いました。嘘です。

「杉江さんがプロデュースするということで面倒みてくださいよ」

 と言われました。

 でも、まだ自分でも落語は再入門して勉強しているところだし。

 そう言うと、

「じゃあ、その勉強の過程も含めて人前に晒しながら落語会をプロデュースしていけばいいんじゃあーりませんか」

 と返されました。また嘘です。まあ、でも言われたことはだいたい本当ですが。

 それもそうだな、と思いました。
 ただ、プロデューサーと言えるほどたいしたもんじゃない。
 下足番がいいところです。

 昔の寄席には下足箱のところにおじさんがいて、客の履物を管理していました。上に書いた本牧亭では、たしか木の札を渡してくれていたと記憶しています。あそこから勉強しようと。下足箱の前はすべてのお客さんが通られます。高座というくらいですから演者がいちばん高い位置にいますが、下足番はその逆で最も低いところから会場の全体が見渡せます。それをやることが、もしかすると落語会を開く上ではとても勉強になるかもしれません。

 よし決めた。
 私は今からBiriBiri寄席の下足番です。
 どうぞよしなにお願い申し上げます。

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