Monthly Archives: 8月 2015

春風亭吉好「新作落語ファクトリー」第1回

2015-08-16 20.49.21

8/16(日)は今回から始まった春風亭吉好「新作落語ファクトリー」であった。毎回決まっている共演者は、三遊亭円丈門下から独立してピン芸人として活躍している三遊亭はらしょうである。

会では毎回両者が2席ずつ演じる。うちの1席が吉好のネタ下ろしで、放送作家でもあるはらしょうがそれに論評を加える。吉好はそれを受けて新ネタをさらに改善する。そして次の回は、前回のネタと、また新たに作ったネタを掛ける、という寸法である。つまり旧ネタと新ネタとが毎回聴けるというわけだ。ずっと通ってもらえれば、どのようにして新作がブラッシュアップされていくかもわかるだろう。

この日の演目は以下の通り。

ジャンプ社長 吉好
漫画と戦争とゆきゆきてはらしょう はらしょう

中入

ハードバップハイスクール はらしょう
もえほめ(新作) 吉好
批評会

2015-08-16 18.39.19 2015-08-16 19.17.09

春風亭吉好はオタク落語という新しいジャンルを開拓中で、この日の新ネタである「もえほめ」もその系譜の噺だった。途中に楽しいコールアンドレスポンスもあり(どういうものかは秘密)、観客の心を惹きつける楽しいネタだ。

残念ながらコミケの最終日と重なり、多くの吉好ファンが会場には足を運べなかった模様である。次回は10月4日(日)を予定しているので、ぜひみなさんも新作完成の「工程」を目撃してください。

懇親会では初めてはらしょうさんとお話しさせていただき、吉好さんとはいろいろ密談した。この思いつきが全部形になったら、新作落語に大きな潮流を起こせるはずだ。次回が楽しみである。

立川談四楼下北沢独演会 第201回

うっかりして写真を撮り忘れてしまったのだが、8/15(土)は下北沢の北沢八幡宮で開かれる、立川談四楼独演会に行ってきた。前回が200回目ということで節目の会だったが、新しい期の始まりといった感じの会である。

顔付けは以下の通り。

開口一番 つる 仮面女子(こしら門下)
垂乳根 だん子
幇間腹 寸志
もう半分 談四楼

中入り

半夏生・玉藻ノ舞 綾乃テン
一回こっくり 談四楼

仮面女子はこしらの一番弟子で、ヤフオクに命名権を出され、地下アイドルの「仮面女子」に25万1千円で落札されたということで、一時期話題になっていた。初高座ではないが、師匠以外からは最初にもらった仕事とのこと。「女子」とは言うものの、サブカル臭のする風貌の男子である。

だん子の「垂乳根」を聴くのは3度目だと思うのだが、これまでのネタに比べてずっと巧くなったと感じた。最初に聴いたときは最後まで演じていたが、この日は途中でサゲて降りる。そのへんの対応も臨機応変になってきた。寸志「幇間腹」は賑やかでよい高座。前座のときはあまり前面に出してなかったが「昭和の爆笑王」のような持ち味になってきたと思う。軽い噺を本当に楽しく演じる。

談四楼2席は怪談の趣向で、そういえば昨年8月のオールナイトのときと同じ演目である。「もう半分」は居酒屋の主が最初人情深く描かれているのに観客の見えないところで豹変する。その省略が噺に奥行きを与えているように思った。「一回こっくり」は申し分ない情けのある噺で、途中で何度となく涙を拭わされた。オチ近く、楽屋で物が落ちるというハプニングがあったが、それもものともせずに観客をひきつけきった。夏には毎年この噺を聴きたいと思う。

色物で入った綾乃テンは人形使いで、玉藻前を実に妖艶に演じた。オシラサマを題材にしたネタも持っているそうで、妖怪会議の際などにはゲストをお願いするといいのではないだろうか。ぜひ、リンク先から写真を見てもらいたい。

終演後は楽しく懇親会。いろいろ密談しました。

立川さんちの喫茶★ゼンザ 第2回

2015-08-25 17.22.05
演者一同。志ら門は先に帰りました。

8/25は落語立川流の前座勉強会「立川さんちの喫茶★ゼンザ」第2回でした。残念ながら「つばなれ」するには至りませんでしたが、前座さん5人奮闘して前回よりも集客したのはご立派でした。

開口一番 無精床 らくまん
皿屋敷 志ら門
権助魚 うおるたー
寿限無 らく葉

中入

牛ほめ 志ら鈴
壺算 らくまん
花色木綿 うおるたー
饅頭こわい らく葉

志ら鈴の「牛ほめ」は安心して聴けるレベルで、二つ目まで見回してもここまで自分のものにしている落語家は他にあまりいないかも。師匠・志らく脚本の芝居が先週まであり、落語を演じるのは8月1日以来とのことで、本日は1席のみ。

志ら門は人を不安にさせる「皿屋敷」で、このネタをかけるのならあの「枕」はどうなのかなあ、と疑問を感じた(どんな内容だったのかは武士の情けで秘密にしておきます)。もしかすると、後があって急いでいたか、あまり勉強していなかったかな、という印象もある(肝腎のところで勘定間違えていたし)。様子がよくて言葉ははっきりしているのだから、その気になればもっと受けるはず。次回に期待である。

もちろんそれぞれに過不足はあるのだけど、全般的にはお客さんにも楽しんでいただけたのではないかと思う。この5人の体制で、しばらくは勉強会を続けてもらいます。将来の一本立ちを目指して、みなさんがんばって。

次回は連休中の9月22日(火)。終了後は兄弟子・立川志獅丸さんの独演会を予定しているので、よかったら通しでご覧ください。

2015-08-25 16.15.232015-08-25 16.33.442015-08-25 16.46.292015-08-25 17.06.49
志ら門が途中で帰ったので、写真を撮り損ねちゃった……。