〒160-0022
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「地鶏ちゃんこ料理・ぢどり家」の左、階段を上がる)<地図> TEL 03-6273-0430
■都営新宿線 新宿三丁目駅C6~8出口から徒歩5分
■東京メトロ丸ノ内線&副都心線 新宿三丁目駅B2出口から徒歩6分
平日650円均一(サラダバー&コーヒー無料)ランチ営業中。
ビーフシチューセット、Biri−Biriカレー (+日替わり)
←新メニュー:Ikana-Goラーメン(「いかなご」ベースの、節も魚粉も使わない全く新しい第三の魚系ラーメン/一日10食限定)
<9月新刊「1985年のクラッシュギャルズ」予約はこちらから>
1985年のクラッシュ・ギャルズ(文藝春秋) 90年代後半以降、リアルファイトの格闘技が一般化したことで、プロレスは“勝負論”から解き放たれた。勝ち負けをプライオリティに置いた真剣勝負ではなく、技の美やそれが繰り出されるプロセスを争うフィギュアスポーツ。あるいはヒールとベビーに塗り分けられた、大仰なマッスルオペラとしてのプロレスをファンが受容したからだ。アントニオ猪木の提示した「ストロングスタイル」の幻想は、今や若いファンを惑わさない。
だが、それ以前の時代のプロレスのすべてが、“ケーフェイ”に則って粛々と行われた“ショービジネス”のみかといえばさにあらず。プロレスの文脈を踏み越えて、お互いの意地と存在をぶつけ合う『三本ロープの内側の真剣勝負』と言うものが、わずかながらも存在した。
その微かな痕跡を、まるで考古学者がピンセット片手に古代遺跡を発掘するかのように探り出し、歴史に刻みつけようとしている男がいる。それが柳沢健だ。まさにリアルファイト格闘技が、プロレスの幻想を霧散させようとしていた1990年代後半に、スポーツ総合誌「Number」のデスクを努め、幾つかの印象的な「格闘技/プロレス」の特集号を作った後、退社。ノンフィクションライターとして、“プロレスの磁場が狂った瞬間”を掘り起こす作業に勤しんできた。
「1976年のアントニオ猪木」では、モハメド・アリ戦、アクラム・ペールワン戦など、いわゆる異種格闘技路線を突っ走った時期の猪木の、リアル・ファイターとしての一年を描き、オールドファンの涙をそそった。そして最新刊である「1993年の女子プロレス」では、“押さえ込み勝負”としてリアルな3カウントを奪い合ったという、全日本女子プロレスの内実を掘り起こしてみせた。そして9月にはまたもやプロレスファンの話題を席巻するであろう新刊「1985年のクラッシュ・ギャルズ」(文藝春秋)が刊行予定となっている。今回のトークでは、この新刊も踏まえた上で、ライター柳沢健の仕事ぶりを検証していくことになる。
今や“遺跡発掘”でしかない、そしてほとんど省みられることのないプロレス史の真実を、あえてこの2011年の今、追求し続ける熱意はどこから生じてくるのか?
自身も熱いプロレスファンである杉江松恋を聞き手に、“プロレスの特異点をノンフィクションする男”の真実に迫る。