現在、内戦状態のシリアは取材が最も難しい場所だ。
だが、そのどまんなかに潜入、『アル・ジャジーラ』『アル・アラビーヤ』など中東メディアに多くの映像を提供する、ある日本人がいる
彼の名前は藤本敏文、本業は神戸のトラック運転手。媒体で取材のイロハを学んだ“プロフェッショナル”ではない。
一介のアマチュアが、日本のメディアはもちろん歴戦の外国人記者たちですら入り込めない激戦の内懐に飛び込み、そこに住む人々の様子を映像に収めて来る。これは驚くべきことだ。いわゆる“取材”の文脈で撮られたフォーマルなものではないが、現場に溶け込んで撮った彼の映像からは、プロ垂涎のリアルな「戦地」の空気感が伝わってくる。また、おそらくは無意識にフレームに収めたであろう「絵」のそこかしこに、シリアの現状が読み取れる重要な「情報」が写っていたりするのだ。
藤本氏のシリア潜入は既に三回を数える。
しかし彼にとって、それは「取材」ではないらしい。あくまで、これは単なる「旅行」だと言って憚らない。
それだけでも驚くべきことなのに、「戦場カメラマン」を持て囃す日本のメディアは、彼の存在について全く取り上げようとしない。既に海外では『ワシントン・ポスト』を始め数々の媒体が彼の存在を取り上げ話題にしており、Facebookの彼のページには英語で称賛の言葉がずらりと並ぶ。しかし、祖国・日本では世界での反響とは裏腹に、全く無名。それどころか、彼の撮った映像を使う会社はどこにもない。なぜ?
本業のジャーナリスト以上に修羅場を踏み、数々の驚くべき映像収録をこなしてきたこの「旅行者」と、いわゆるプロの「取材者」の違いは一体なんなのだろう?
ならば直接聞いてしまえということで、この驚くべき“ニッポンのトラック野郎”藤本さんをLive Wireにお招きします。
昨年、同じくシリアで2週間の現地取材に成功した安田純平、そして自身も現地で拘束されたり誘拐されたりしながらも現地取材にこだわるフリー記者・常岡浩介とともに、「藤本敏文がみたシリア」を整理してまとめます。
みんな! 現場に行ってきた人の話をもっと聞こう!
(中島麻美)
[日時] 2013年02月11日(月) 開場 19:00 開始 19:30
[会場] Live Wire「ビリビリ酒場」新宿
〒160-0022
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「地鶏ちゃんこ料理・悠」の右、階段を上がる)
■都営新宿線 新宿三丁目駅C6~8出口から徒歩5分
■東京メトロ丸ノ内線&副都心線 新宿三丁目駅B2出口から徒歩6分
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「地鶏ちゃんこ料理・悠」の右、階段を上がる)
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[料金] 250円(アーカイブ視聴料)