〒160-0022
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「地鶏ちゃんこ料理・ぢどり家」の左、階段を上がる)<地図> TEL 03-6273-0430
■都営新宿線 新宿三丁目駅C6~8出口から徒歩5分
■東京メトロ丸ノ内線&副都心線 新宿三丁目駅B2出口から徒歩6分
平日650円均一(サラダバー&コーヒー無料)ランチ営業中。
ビーフシチューセット、Biri−Biriカレー (+日替わり)
←新メニュー:Ikana-Goラーメン(「いかなご」ベースの、節も魚粉も使わない全く新しい第三の魚系ラーメン/一日10食限定)
(撮影:寺澤太郎)
【開催場所】代官山・風土バー「山羊に聞く?」
【開場】19:00〜 【開演】19:30〜
【出演】平山夢明、杉江松恋
「震えながら、戦きながら、そうとは知らずに……七人の人間たちが迎えた、決定的な""死の瞬間""。異能・平山夢明が魅せる、狂気の淵に決して、飲み込まれるな! 驚愕の傑作短編集。」(書籍紹介より)
平山夢明といえば、なんといっても身も蓋もないグロい残酷性と、説明のつかない狂気に取り憑かれた人間たちを冷徹に描いたダークな作風が印象に強い。
常軌を逸した人の狂態や不条理な死の光景を描くその執拗な筆致は、狂気のミニマリズムともでも言いたくなるような偏執的な描写の連続だ。だが粛々と積み重ねられる醜悪なエピソードは、単なる悪趣味の展覧会ではなく、世界自体の歪みを反映したピースであり、ねじれた世界の中で狂った人々がうごめく地獄絵のレリーフーーその全貌が浮かび上がった時、時完成度の高い幻想小説として結実する。
出世作である「独白するユニバーサル横メルカトル」(日本推理作家協会賞受賞2006年)などは、殺人鬼であるタクシー運転手に仕える謹厳実直な地図(!)を語り手に採用するという離れ業を演じており、その奇想に驚かされる。平山夢明は、スティーブン・キングやJ・ケッチャム、クライブ・バーカーなどとも通底する、闇と狂気のファンタジスタといっていいだろう。
また近年は、短編作家の印象を覆した長編「ダイナー」(大藪春彦賞受賞)や、実在の“イッちゃった”人々をユーモラスに描いたエッセイ集「どうかと思うが、おもしろい」、京極夏彦との軽妙なトークで人気を呼んだラジオ番組の書籍化「バッカみたい、読んでランナイ! 」など、幅広い活動を繰り広げている。
今回のテーマである、最新作「或るろくでなしの死」は、本領ど真ん中の短編フィールドで、7人の人間の様々な“死に様”を縦軸に描いた作品集。さらに深化した「平山ホラーノワール」の世界を満喫していただきたい。
ラジオのパーソナリティを勤めるほどの喋り達者でもある平山さんのこと。“ネジの外れた”困った人々をユーモラスに語るときの抱腹絶倒の語り口は、まさに神の領域。この話芸を至近距離で楽しめるのは、かなり“お値打ち”企画のハズ。年末も押し詰まった時期の開催ですが、いろいろあった一年を締めくくるダークと爆笑の一夜をぜひお楽しみください。
【平山夢明】(1961年神奈川県生まれ)93年よりライターとして活躍。96年『Sinker―沈むもの』で小説家としてデビュー。2006年「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞、10年『ダイナー』で大藪春彦賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。他の著作に『ミサイルマン』『他人事』等