翻訳家・酒寄進一に聞くドイツ・ミステリーの魅力とは(仮)~あなたの知らないミステリーの世界 ミステリ酒場スペシャル~
現在日本で翻訳されているミステリー作品の大半が英語圏のものです。アメリカ、イギリスこそがミステリーの本場。そういう認識をもっている人も少なくな いでしょう。先日、アメリカの評論家オットー・ペンズラーがインタビューに答え、「民主主義政権が磐石で、警察組織によって治安が安定していたこと」「書 籍が比較的低価格で、大衆層に安定的に普及していたこと」などを英語圏ミステリー隆盛の理由として挙げているのも見ました。はあ、なるほど。一見もっとも らしい説ですが、世界のミステリー事情についてよく知らないとうかつには頷けないですね。英米以外の国にも、もしかしたら夢のように素晴らしいミステリー 創作者がたくさんいるのではないかしらん。
そんなわけでBiri-Biri酒場では、英語圏以外の国に焦点を当て、世界のミステリーについてよく知るためのイベントを連続してやっていきたいと 思っています。まずはドイツから。ご存じのとおりドイツには第3帝国時代という暗い歴史があります。その過去を払拭するため、一時はナチスを題材とした小 説の執筆自体がタブー視されたこともあったほどです。映画化もされた『朗読者』の作者ベルンハルト・シュリンクなどは、そのタブーを破ることで新しいドイ ツ文学の創造に挑戦した作家の1人です。そうした運動、新しい波は、おもしろい小説、おもしろいミステリーを生み出す原動力にもなりえているのではないで しょうか。
数年前に話題を読んだ『深海のYrr』の作者フランク・シェッツィング、本屋大賞の翻訳小説部門を受賞した『犯罪』のフェルディナント・フォン・シー ラッハなど、近年はドイツ発のミステリーがヒットを飛ばすことも多くなってきました。現代のドイツ・ミステリーはどうなっているのか。いまやドイツ・ミス テリーの翻訳紹介では第1人者となった酒寄進一さんに最新の事情をお聞きします。どうぞお楽しみに。(杉江松恋)
追記:
『テレビでドイツ語』でおなじみのマライ・メントラインさんが、ダブルゲストでいらしていただけることになりました! マライさんのドイツ語圏ミステリーに関する連載エッセイはこちらで読むことができます。
[出演者紹介]
酒寄進一 (和光大学表現学部教授。主な訳書にフェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』『罪悪』、ネレ・ノイハウス『深い疵』など。)
マライ・メントライン (シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州キール出身。NHK教育 『テレビでドイツ語』 出演。早川書房『ミステリマガジン』誌で「洋書案内」などコラム、エッセイを執筆。最初から日本語で書く、翻訳の手間がかからないお得な存在。しかし、い かにも日本語は話せなさそうな外見のため、お店では英語メニューが出されてしまうという宿命に。まあ、それもなかなかオツなものですが。)
[聞き手] 杉江松恋(書評家・ライター)
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「地鶏ちゃんこ料理・悠」の右、階段を上がる)
■都営新宿線 新宿三丁目駅C6~8出口から徒歩5分
■東京メトロ丸ノ内線&副都心線 新宿三丁目駅B2出口から徒歩6分
いよいよこのときがやってまいりました。ついにローレンス・ブロックさんがいらっしゃいますよ! これまで第1弾・第2弾とやってきたブロック酒場もついに本番です。今回の趣旨はファン交流会ですから、みなさん近距離でブロックさんとのお話を楽しんじゃいましょう。
知らない町を歩いてみたい。どこか定食屋に入りたい ~定食評論家にして古本マニア、今柊二が教える町歩きのススメ~ ――いい古本屋のそばにはいい定食屋があることが多い。 ――「おかしのまちおか」のそばには不思議といい定食屋がある。 ネット上ですべてが事足りる世の中ではありますが、知らない町を歩く楽しみは今も昔も変わりません。昔から古本好きの人には「遠征」好きが多く、自分が 縄張りとする町だけではなく、まだ「荒らされて」いない漁場を求めて、あっちへふらふら、こっちへふらふらとさまよってきたのでした。いや、古本に限ら ず、それぞれの趣味人にはそれぞれの町歩きの楽しみがあるのでしょう。 先日『丼大好き』(竹書房文庫)を上梓した今柊二は、そうした町歩き派の一人です。日本全国を股にかけて歩き回っている氏の信念は「栄養バランスのいい 食事をとること」。大学時代に親元を離れて下宿生活を送っていた氏にとって、三食をきちんととり、しかも栄養バランスが偏らないように配慮することは死活 問題でした。その中で「良い定食屋」を見分ける選択眼も磨かれていったのです。いまや日本でも有数の定食評論家となった氏に、今まで入ってきた良い定食 屋、忘れがたい印象を残してくれた味のある店についてうかがいます。また、学生さん向けに「良い学食」のベストも紹介していただく予定。町歩きのヒントに なる話題がたくさん出るはずです。まずはトークをご覧ください。(杉江松恋) [出演] 今柊二 1967年、愛媛県生まれ。横浜国立大学卒。会社勤務のかたわらミニコミ誌「畸人研究」を主宰。また定食評論家として日本の食文化に関する本を多数著している。代表作に『定食学入門』『定食と古本』など。近著に『丼大好き』がある。 [聞き手] 杉江松恋(書評家・ライター)
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